これで大丈夫!副業収入がある人向け確定申告まとめ

税金

自分は副業でエンジニアとして週に何回か働いています。働き先はコデアルというサービスを利用して見つけたのですが、コデアル以外にも副業斡旋サービスはあるので副業をしているエンジニアの方もいらっしゃるかと思います。

自分は2017年から副業を始めたので今年初めての確定申告です。
正直副業を始めた当初は確定申告のことなど全然考えておらず(というか、存在自体よくわかっていなかった)、気がついたら確定申告の時期になってしまいました。

確定申告の時期になって確定申告について調べる過程で

「そもそも自分って確定申告する対象なの?」
「申請の種類色々あるけど結局何をどうやって申告すればいいの?というか、申告したら会社にバレるの?」
「レシートって経費になるの?」
「ふるさと納税って副業で確定申告する場合どうなるんだ?」

など、色々と分からないことがあったので今回は確定申告をするにあたり自分が調べた内容を共有したいと思います。

特に、「本業で社会人として働くかたわら、業務委託で他の会社のお手伝いを週2くらいでしていて会計に関する知識はほとんど皆無」という方はまさに自分と同じ境遇ですので参考にしていただければと思います。

また、これから副業しよと思っている方も是非参考にしていただければと思います。

なお、細心の注意を払って記事を書いておりますが、自分は税に関しては素人ですので誤っている可能性があるかもしれませんがご了承ください。

「業務委託」という言葉ですが、これは「準委任契約」と「請負契約」という二つの業務形態の総称を指すものであり、「業務委託」という契約形態が存在している訳ではありません。

準委任契約は労働力(勤務時間)に対して報酬が支払われ、請負契約は成果物に対して報酬が支払われる業務形態です。

ですので、時給換算で報酬をもらう副業(ほとんどの副業がこのケース)の場合、正しくは「業務委託」ではなく「準委任契約」という契約形態になりますが、今回の記事ではわかりやすさを優先させるため「業務委託」という言葉で統一しています。

全体の流れ

今回は以下のような流れで確定申告の説明をしていこうと思います。

  • そもそも自分が確定申告対象者なのか確認する
  • 自分が申請する確定申告の種類を把握する
  • 確定申告の提出方法について
  • 確定申告の書類を作成方法

そして、結論を先に言ってしまうと
「業務委託での所得(収入から経費をのぞいた額)が20万以上の場合、クラウド会計ソフトを利用して白色申告用の確定申告書類を作成し、プリントアウトしたものを税務署に送付する」のが一番楽で確実な確定申告の方法だと思います。

そもそも自分が確定申告対象者なのか確認する

所得の種類について

まず前提知識として理解する必要があることが所得の種類についてです。
副業と一言でいってもその種類は色々とあります。そして、働き方の形態によって所得の種類が変わります。

副業の収入は「雑所得」「給与所得」「事業所得」のいずれかに当てはまります。
そしてそれぞれの所得は以下のように分類されます。

  • 給与所得
    • 雇用されている会社から源泉徴収(給料から天引き)されて給料をもらうもの。アルバイト、パート、契約社員など。
  • 雑所得
    • 雇用契約を結ばずに得られる報酬のこと。業務委託(時給換算で報酬が支払われる)で働く副業、ブログの広告収入など。
  • 事業所得
    • 開業届けを提出し得られる収入のこと。個人事業主など。

本業のかたわらお手伝いをして報酬を得る場合はいわゆる一般的な副業なので、雑所得に該当します。
ですので、副業をしている人は雑所得に関する確定申告をすればいいということになります。

業務委託は会社に雇用されずに仕事をする形態のことです。そのため、会社は源泉徴収税や保険を支払う義務がないため報酬から天引きが発生しません。一方、アルバイトなどは雇用関係にあるため給料から天引きがあります。

経費計上について

確定申告をする上で経費計上についても理解をする必要があります。
よく「経費で落としておくよー」とかいうあれが経費計上です。

経費計上は先ほどあげた3つの所得のうち、「雑所得」と「事業所得」であれば行うことができます。

副業における経費とは例えば、エンジニアであればコワーキングスペース代や書籍代、ブロガーであればレンタルサーバー代、プロバイダー代などが該当します。つまり、収入を得るためにかかった支出のことを指します。

収入から必要経費を引いた額が実際の所得額になるため、経費計上をすることで節税にもなります。

ただし、経費を計上するためには領収書が必要になりますのでちゃんと保存しておく必要があります。
交通費など領収書が出ないものはメモで構わないですがちゃんと費用と目的は記録として取っておく必要があります。

経費について、例えばパソコンなど10万円以上するものは「経費」ではなく「資産」として扱われます。
白色申告(後述)の場合は資産は経費として計上できないため、節税対策をする場合は10万円以下のものを購入する方がいいです。

確定申告対象者

では、実際に自分が確定申告をする必要があるかどうか確認します。

収入 – 必要経費 = 所得

という計算式のもと算出された所得が20万円以上であれば確定申告する必要があります。

確定申告したら会社に副業がバレる?

これも結構気になるところだと思います。

こちらも結論から先に言うと、「副業が雑所得であれば正しい申請方法をすれば会社にバレないようにする手続きはできます。」

副業が会社にバレる原因は住民税です。

住民税は確定申告の情報を元に税務署 -> 市区町村 -> 本業の会社へと通知がいきます。
住民税は所得に比例して納税額が変わるため、年収に比べて住民税が高いということが会社でわかった結果、副業がバレるという流れになります。

会社に通知されないようにする方法は簡単で、確定申告する書類に「確定申告書 第二表」というものがあり、その書類には住民税に関する項目があります。その項目で「自分で納付」を選択すればOKです。

もし不安な人は、5月に納税通知書という税に関する情報が市区町村から会社に送られるので、4月中旬頃にお住いの市区町村に電話し「自分の住民税が普通徴収(自分で納付)になっているか」を確認すると確実です。

「自分で納付」が選択できるのは給与所得以外の場合です。
アルバイトなどの給与所得を得ている場合は「自分で納付」が選択可能かどうかは各自治体に確認する必要があります。

実際に自分で納付する手順については以下の記事で説明をしています。

【確定申告】副業の住民税を普通徴収にしたので自分で納付してきた話

自分が申請する確定申告の種類を把握する

確定申告は大きく分けて二つの申請方法があります。それが青色申告と白色申告です。

副業に関する確定申告の場合は白色申告のことだけ理解していればOKです。

二つの違いですが、白色申告は副業のようにお小遣い程度の収入に利用する申告方式、青色申告は個人事業主として開業をしており、事業所得として収入を得ている場合に利用する申告方式です。

青色申告の方が白色申告よりも節税できるというメリットがありますが、そもそも青色申告を行うためには事前に開業届けを出しておく必要があり、さらに雑所得ではなく事業所得として認められる必要があります。
また、開業届けに加えて青色申告で確定申告をするための申請も事前に申請する必要がありますので今回は青色申告についての説明は省略します。

確定申告の提出について

提出方法

確定申告は大きく分けて3つの提出方法があります。

  • 税務署に直接申告
  • 税務署に郵送
  • e-Taxで電子申告

上2つは確定申告の書類準備があります。e-Taxはネットで全ての操作を完結できるので紙に出力する必要が無くなります。
話を聞くとe-Taxが便利そうだと思いますが・・・「税務署に郵送」をオススメします。

e-Taxをなぜオススメしないかですが一言でいうと、e-Taxを利用するためのセットアップが面倒なのに加えて余計な出費がかかるからです。

e-Taxでは対応しているブラウザのOSのバージョンが古かったり、マイナンバーを読み込むために別途購入が必要なICカードリーダーが2000円近くしたりするなど大変な割にはe-Taxはあまり恩恵がありません。
(e-Taxの利用ガイドページはこちらになります。)

以上の理由から、紙にプリントアウトして税務署に提出する方が簡単だと思います。
その中でも、直接税務署に行くと時間のコストがかかるので郵送の方が便利だと思います。

提出書類

以下では紙で提出するという前提で説明をします。

確定申告で提出する書類は主に以下になります。

  • 確定申告書B
    • 事業収入や所得控除、源泉徴収税額などを記入するもの
  • 収支内訳書
    • 売上や経費などの合計、所得などを記入するもの
  • 証明書や控除書類
    • マイナンバーの控え、源泉徴収票、ふるさと納税の控除書類など
    • 収支内訳書にのり付けする
確定申告書Bは、所得の種類に関わらず、誰でも使用出来る確定申告書です。
確定申告書Aは、雑所得のある方が使用する確定申告書です。
白色申告の場合でも青色申告の場合でも、個人事業主は「確定申告書B」で申告します。

確定申告期間

確定申告は2月の中旬から3月の中旬までに行います。
2018年(平成30年)の確定申告期間は、2018年2月16日(金)〜3月15日(木)です。

確定申告の書類を作成方法

確定申告の書類作成ですが以下の3つの方法が主にあります。

  • 自分で作成する
  • クラウド会計ソフトを利用する
  • 税理士に頼む

個人的には圧倒的にクラウド会計ソフトの利用をオススメします。

勉強のために自分で作成するのもありかもしれませんが、自分の時間は有限なのでアウトソーシングできるものは利用したほうがいいと思います。
副業程度であればわざわざ税理士さんに頼むよりもより安価なクラウド会計ソフトがいいです。

クラウド会計ソフトは主に以下の3つがあります。

  • MFクラウド
  • freee
  • 弥生

弥生は生粋のクラウド会計ソフトというよりも、インストール型の会計ソフトからサービスを拡張してきたという感じが強く、クラウド会計ソフトといえばfreeeとMFクラウドの二強といったイメージです。

それぞれの特徴はざっと調べたところ、

会計わからない人が直感でやれるのがfreee
会計ある程度わかっている人におすすめなのがMFクラウド

という感じでした。自分は会計については全く分からないし、直感で全て終わらせたかったのでfreeeを利用することにしました。

実際にfreeeを利用した確定申告の手順については以下を参考にしてみてください。

まとめ

今回は副業での確定申告の方法について説明をしました。

  • 所得には「雑所得」「事業所得」「給与所得」があり副業の場合は「雑所得」に該当する
  • 副業では経費計上ができる
  • 副業での報酬(収入 – 支出)が20万以上であれば白色申告をする
  • 書類を正しく作成すれば確定申告で副業が会社にバレないようにすることができる。
  • クラウド会計ソフトで確定申告書類を作成してプリントアウトしたものを郵送で提出が一番楽
  • 会計について知識がないのであればfreeeが使いやすい