国民健康保険と任意継続の比較!フリーランスはどちらがお得?【具体例あり】

保険

こんにちは。仁科(@nishina555)です。

会社員からフリーランス(個人事業主)になると医療保険を変更する必要があります。

医療保険の概要については以下の記事で紹介をしました。

フリーランス準備!健康保険や国民健康保険などの種類を理解しよう

2018.06.02

会社員からフリーランスになる場合、健康保険から国民健康保険へ変更するというのが一般的に知られています。

しかし厳密には3つの選択肢から選ぶことが可能です。

フリーランスの医療保険の選択肢
  • 国民健康保険に加入する
  • 健康保険の任意継続に切り替える
  • 扶養に入る

『健康保険の任意継続に切り替える』(以下、任意継続)というのは、国民健康保険に加入せず、会社員時代に加入していた健康保険を引き続き利用することです。

扶養に入らない場合は、国民健康保険か任意継続のどちからかを選択します。

今回はフリーランスの医療保険について、国民健康保険と任意継続に焦点をあて、どちらを選択すればいいのか話しをしたいと思います。

以下のような人にオススメの記事です
  • 会社員からフリーランスになることを考えている
  • 国民健康保険と任意継続の違いについて知りたい
  • どちらがお得になるのか具体的な例を知りたい

国民健康保険と任意継続のどちらがお得?

いきなりですが、任意継続と国民健康保険のどちらがお得なのか結論を書きます。

なお、保険の負担金額は条件や置かれている環境によって異なってきますのであくまで一般論、目安として考えてもらえたらと思います。

扶養家族が多い場合

任意継続は扶養家族も保険の対象に含まれるため、任意継続の方がお得な可能性が高いです。

独立してから収入が下がる可能性が高い場合

任意継続は会社員時代のを収入から算出された保険料を継続的に支払うため、国民健康保険のほうがお得な可能性が高いです。

独立してから給料が上がる可能性が高い場合

国民健康保険は前年の所得を元に保険料が算出されるため、任意継続の方がお得な可能性が高いです。

独立しても収入が変わらない場合

条件によります。
例えば、もともと会社員時代から給料が高い場合(標準報酬月額が28万円以上)、健康保険の保険料は最高でも月額28万円の水準で計算されるため、任意継続の方がお得な可能性が高いです。

国民健康保険と任意継続の比較まとめ

国民健康保険と任意継続の違いは以下のようになります。

国民健康保険と任意継続の違い

国民健康保険 任意継続
加入条件 他の医療保険に加入していない 任意継続をする保険の加入歴が2ヶ月以上あること
加入継続期限 特になし 最大2年間
扶養の概念 なし
(扶養者の人数分保険に加入する必要あり)
あり
(本人加入で扶養者全員が対象になる)
保険料の計算 前年の所得から算出 退職時の標準報酬月額から算出
手続き場所
住んでいる市区町村の役所 協会けんぽ支部
(協会けんぽの保険証を持っている人)
各健康保険組合
(各健康保険組合(健保組合)発行の保険証を持っている人)
手続きに必要なもの
  • 身分証明書
    (運転免許証など)
  • マイナンバーが分かるもの
    (通知カードなど)
  • 健康保険の資格喪失証明書
  • 健康保険任意継続被保険者資格取得申出書
  • 扶養条件を確認する書類
    (扶養する家族や親族がいる場合)
手続き期限 退職日の翌日(資格喪失日)から14日以内 退職日の翌日(資格喪失日)から20日以内

では、国民健康保険と任意継続について補足をします。

国民健康保険への切り替えは実は自動で行われている

国民健康保険への加入条件は『他の医療保険に加入していない』です。

日本は『国民皆保険』といわれており、国民全員がなにかしらの公的な医療保険に入る仕組みになっています。

そのため、会社を退職して健康保険が適用されなくなった時点で国民健康保険に強制的に変更されることになります。

国民健康保険の加入手続きを行うことで保険証が発行され、晴れて保険証を利用して治療を受けられます。

国民健康保険への手続きをしないとどうなるのか

国民健康保険への切り替えは強制的に行われます。
しかし、国民健康保険の加入手続きは行わなければなりません。

もし手続きをしない場合、保険証を受け取れず、医療費を全額負担しなければいけません。 国民健康保険を利用する場合は会社を退職したらすぐに手続きを行うようにしましょう。

特に14日以内という期限はしっかり守りましょう。
14日以内に手続きを行なった場合は、仮に保険証がない期間に治療を受けたとしても後日保険証が発行されてから治療費の払い戻しが可能になる場合があります。

しかし、14日を過ぎてしまうと払い戻しができなくなり、医療費を全額負担しなければいけなくなります。

任意継続は最大2年間しか加入できず、資格が失効にならない限り継続される

任意継続ですが、最大2年間しか利用できないという制限があります。
2年を過ぎたあとは国民年金に加入することになります。
なお、任意継続加入中は同じ保険料を払い続けることになります。

任意継続はその名前のとおり任意で加入できますが、1度加入してしまうと任意で退会することはできません。

例えば、任意継続に加入して自営業(フリーランス)を行なったとします。
そして、1年目の収入が低かったとします。

「自営業の収入が少ないから任意継続よりも国民健康保険の方がお得になるから国民健康保険に切り替えよう」

そのようなことはできません。
任意継続は加入者の意思で退会はできないのです。

任意継続を退会できるのは再就職するか、期日までに保険料を支払わず任意継続の資格が失効になるかのどちらかです。

再就職すれば新しい会社の保険に加入します。
保険を滞納した場合は任意継続から国民健康保険に強制的に切り替わり、任意継続に再度加入することはできなくなります。

1度任意継続に加入すると2年間決まった保険料を払うことになるので、自営業の収入の目処なども事前に考慮しておくといいでしょう。

会社員の時と違い、任意継続の保険料は全額負担

任意継続は会社員の時の健康保険を引き続き利用できる保険です。

会社員の時は会社が健康保険の半額を負担してくれていました。
しかし、会社を退職し、任意継続を利用する場合は自分が全額負担しなければいけません。

任意継続を選ぶ場合は会社員の時と比べて健康保険が約2倍の金額になりますので覚えておきましょう。

国民健康保険か任意継続かを決めるための質問

ここまでで国民健康保険と任意継続について説明しました。
ここからは実際にどちらを選択すればいいのかを決めるために考慮するべき項目についてはなします。

扶養家族はいるか

任意継続は会社員の時の健康保険です。
健康保険では扶養の概念があり、任意継続でも引き続きその概念が存在します。

一方、国民健康保険には扶養の概念は存在しません。
ですので、一般的に扶養家族が多ければ多いほど任意継続の方がお得になります。

会社員とフリーランスで収入はどれくらい変わるのか

任意継続では退職時の標準報酬月額に基づいて保険料が決まります。
標準報酬月額は28万円の水準が上限とされています。

つまり、28万円以上の標準報酬月額をもらっている人は全員保険料が同じになります。

例えば、退職時の標準報酬月額が50万円の人が独立をし、独立後も収入がほとんど変わらない(もしくはそれ以上)場合、任意継続は標準報酬月額28万円で計算されるため、任意継続のほうがお得な可能性が高いです。

一方、国民健康保険の保険料は前年の所得から計算されます。
仮に会社員からフリーランスになって収入が減ったとします。
この場合は、フリーランスの収入が安いわけですから、フリーランスの収入を元に保険料を算出した方が安くなる可能性があるため、国民健康保険の方がお得な可能性が高いです。

まとめ

今回はフリーランスの医療保険である国民健康保険と任意継続について説明しました。

収入を増やす目的でフリーランスを考えている場合ですと一般的には任意継続の方がお得になります。
収入アップを目指してフリーランスに転身されるエンジニアの方は任意継続を選んだ方が良いでしょう。

一方、新規ビジネスを立ち上げるために独立をする場合などは初年度の所得は会社員の時に比べて低くなる可能性があります。
そのような場合は国民健康保険を選んだ方が良いでしょう。

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参考