こんにちは。Enjoy IT Life管理人の仁科(@nishina555)です。
前回、履歴書とスキルシートの違いについて紹介をしました。
記事中でも紹介をしましたが、スキルシートは個人のスキルを伝えるための大切な書類です。
フリーランスエンジニアとしてプロジェクトへ参画するにはフリーランスエージェントへ登録をしたり企業と技術面談をしたりします。
エージェント登録や技術面談ではスキルシートを準備する必要があるケースがほとんどです。
フリーランスエンジニアとして活動するためにはスキルシートの準備が重要になるわけですが、どういったことを書けばいいのかイマイチわからないという人も多いのではないでしょうか。
実際、ぼくは自社開発のWeb系企業の正社員エンジニアからフリーランスエンジニアへキャリアチェンジをしたわけですが、スキルシートの書き方(特に担当プロジェクト)についてどうやって書けばいいのかよくわかりませんでした。
今回は自分の経験もふまえてスキルシートの書き方や注意する点などについてまとめたいと思います。
特に、自分のように、正社員からフリーランスエンジニアへキャリアチェンジを検討されている方は参考にしていただければと思います。
目次
文体は『である調』(常体)にしておくのが無難
スキルシートの書き方に関する記事でよく言及されていることですが『ですます調』(敬体)よりも『である調』(常体)のほうが簡潔に内容を記述できるのでよいとされています。
個人的には文体が統一されていれば『ですます調』でも別に問題ないと思っています。
しかし、スキルシートは『である調』で書かれているケースが多いため、『ですます調』にこだわりがないのであれば『である調』にしておくのが無難です。
A4で2・3枚程度のボリュームを目安に。ただし、読みやすさも意識する
スキルシートでは伝えたい情報を簡潔に記述するように心がけましょう。
冗長な文章がダラダラと書かれているスキルシートは読み手の負担になります。
目安として、スキルシートは2・3枚におさめるとよいと一般的にはいわれています。
もしスキルや職歴が多い場合は、重要度の低い情報(古い参画プロジェクトなど)を単純化するなどしてボリュームの調整をするとよいでしょう。
2・3枚という目安ですが、この数字に根拠はなく、4枚になってはいけないかというとそんなことはありません。
実際、ぼくのスキルシートは合計4枚でしたが、特に問題はありませんでした。
むしろ、合計枚数が2・3枚におさまっていたとしても、改行や空白行が全くない読みにくいスキルシートは好まれないでしょう。
スキルシートで大切なのはわかりやすさであり、合計枚数はあくまで簡潔に内容をまとめた結果、ということを忘れないようにしましょう。
大事な情報ほどスキルシートの前半に記載する
スキルシートは読み手が『この人は募集しているポジションにマッチする人なのか』を判断するために利用されるものです。
ですので、『自分がどんな人間でどういったことができるのか』という情報をなるべくはじめに書くようにしましょう。
『個人のスキルセットの紹介からはじまり、後半についれて詳細情報が記述されている』という文章構成がよいでしょう。
職務経歴は新しいものから順に書く
履歴書で記載する学歴や職歴は古い順に書いていきます。
しかし、今まで担当したプロジェクト(職務経歴)については、直近のプロジェクトほどスキルセットを説明する上で重要度が高いです。
ですので、履歴書に記載する学歴や職歴とは逆で、職務経歴は新しい情報から順に記載するようにしましょう。
得意分野(自己PR)を明記する
今まで担当したプロジェクトの紹介が多くなるほど『個人の強みはどこなのか、どういった分野に興味があるのか』という部分がわかりにくくなります。
ですので、まずは『自分はどういった分野が得意でどういったアウトプットに貢献できるか』を明記しておくとよいでしょう。
得意分野や技術的関心を明記しておくことで、読み手もスキルマッチの判断をしやすくなるため、案件に参画してからのミスマッチも防げるでしょう。
経験年数を明記する
プログラミング言語の経験年数や業界歴など、キャリアの年数について明記しておくとよいです。
経験年数の長さと技術力の高さは比例しない、ということはエンジニアにとっては周知の事実です。
とはいえ、ある程度はキャリアの長さとスキルの高さに相関はあるので、業界歴やプログラミング歴をまずはチェックする企業も存在します。
ですので、読み手のことも考え、自分のキャリアについては年数を書いておきましょう。
さらにいうと、プログラミング言語やフレームワークについては使っていたバージョンを記載しておくとよりよいでしょう。
担当したプロジェクトの詳細は箇条書きなどを活用して見やすくする
プロジェクトの内容についてはダラダラと長い文章で書くのではなく、簡潔で読みやすい構成にすることをこころがけましょう。
技術面接で聞かれることもふまえ、例えば以下の項目が記載されているとよいでしょう。
- プロジェクトの概要
- 開発規模
- 開発期間
- 使用技術
- 担当フェーズ(設計、実装など)
- 担当ポジション(サーバーサイド、フロントエンドなど)
- (あるのであれば)工夫した点、苦労した点
自社サービス開発をしていた場合は担当プロジェクトをピックアップする
受託開発の場合、開発期間やプロジェクト内容がある程度明確に決まっているため、担当プロジェクトとして紹介しやすいです。
一方、自社サービスを運営するWeb系企業で勤めている場合、大小さまざまなプロジェクトを並行して開発しているため、担当プロジェクトとはっきり定義しにくいケースがあります。
複数のタスクを同時並行で開発していた場合、期間が長めであったり技術的にチャレンジングだったプロジェクトをピックアップして担当プロジェクトとして記載するとよいでしょう。
派遣契約や業務委託で担当したプロジェクトの具体名の公表は慎重に
派遣契約や業務委託の場合、クライアントと守秘義務を結んでおり、具体的な企業名やプロジェクト内容などを公表してはいけないケースがあります。
ですので、派遣や業務委託で関わったプロジェクトについてスキルシートに記載する場合は書き方に注意しましょう。
もし、具体名を公表していいのか判断に迷うようでしたら、『大手Web企業』とか『ECサイト構築』といった感じで表現を曖昧にしておいたほうが無難です。
最終更新日を明記する
プログラミング歴や担当プロジェクトはエンジニアを続けていく限り更新され続ける情報です。
そのため、スキルシートも定期的に更新をしていく必要があります。
スキルシートに最終更新日を書いておくことでどの時点での情報なのかが明確になるため、最終更新日を記載することをオススメします。
例えば、スキルシートに記載されているプロジェクトの参画期間が2017年12月で終わっていたとします。
もし最終更新日が2017年12月と明記されていればスキルシートが更新されていないだけとわかります。
しかし、最終更新日の記載がないと『スキルシートが更新されていない』のか『プロジェクトに参画していない時期が存在していた』のかを読み手は区別することができません。
特に、フリーランスエンジニアの場合、プロジェクトに参画していない時期があってもおかしくないので、認識違いを防ぐためにも最終更新日を書いておくとよいでしょう。
プリントアウトできる媒体に記載する
個人ブログやWantedlyのプロフィールページなど、Webページをスキルシートとして利用している人も多いと思います。
しかし、場合によってはスキルシートをプリントアウトする必要が出てくるケースもあります。
例えば、フリーランスエージェントを介した技術面談の場合は、プリントアウトしたスキルシートをもとに面談を進めることがほとんどです。
ですので、ExcelやGoogleスプレッドシートのような媒体にスキルシートは書いておくと良いでしょう。
ぼくの場合は、バージョン管理の意味もこめてスキルシートはgistで管理しています。
このブログにもスキルシートのページがありますが、このページはgistのスクリプトを貼り付けているだけです。
二重管理になるので少し問題があるのですが、ぼくはgistでスキルシートを適宜アップデートしつつ、アップデートした内容をGoogleスプレッドシートのスキルシートにも反映させるようにしています。
フリーランスエージェントに共有するスキルシートはこちらのGoogleスプレッドシートを利用しています。
まとめ
以上でスキルシートの書き方・注意点の紹介を終わります。
- 文体は『である調』(常体)にしておくのが無難
- A4で2・3枚程度のボリュームを目安に。ただし、読みやすさも意識する
- 大事な情報ほどスキルシートの前半に記載する
- 職務経歴は新しいものから順に書く
- 得意分野(自己PR)を明記する
- 経験年数を明記する
- 担当したプロジェクトの詳細は箇条書きなどを活用して見やすくする
- 自社サービス開発をしていた場合は担当プロジェクトをピックアップする
- 派遣契約や業務委託で担当したプロジェクトの具体名の公表は慎重に
- 最終更新日を明記する
- プリントアウトできる媒体に記載する
経験談をもとにスキルシートの書き方について紹介をしたのですが、他にも気をつけることなどあればツイッター(@nishina555)などで教えていただけるとありがたいです。フォローもしてもらえるとうれしいです!